2011.02.03
火の粉 【小説感想】

著者:雫井 脩介
出版社:幻冬舎
(幻冬舎文庫)
平成16年8月5日 初版発行
平成21年4月1日 18版発行
≪簡単な粗筋≫
元裁判官の隣家に、無罪判決を下した男が引っ越して来るが・・・。
よく聞くタイトルではありましたが、全く無視しておりました。
ところが、いつものようにネットで『オススメの怖い小説』検索をしていたら・・・。
何度か引っ掛かったのが、この小説です。
んー、そんなにおススメなら・・・と、書店で探し回り。
「分厚いな・・・」と思ったけど、ネットのお勧めは信用出来る物が多いので買ってみました。
(↑小説を読み慣れていないとそう感じる)
期待以上の内容で、とても自分好みの話でした!
ハラハラドキドキ、ヒヤヒヤゾクゾク、怖いけど楽しかったです。
読み終えるのが勿体無くて、毎日少しずつ読んでいったくらいに・・・。
彼は、本当に無実なのか?
最初から、そんな疑いのまま進んでいきましたが・・・。
無実のように見えるし、そうでないようにも感じるしで、ドキドキしっ放し。
彼の行動や言動には、緊張しながら読んでいきました。
普段の良い人っぷりは、逆に不気味な気も・・・。
ストーリー的には、前編と後編に分かれているようですね。
穏やかな(でもないけど)日常の前編。
そして、それがあるおかげで恐怖に感じる動きのある後編。
両方共、引き込まれる内容でありました。
特にラストに近付くにつれて、凄まじかった気がします。
尋恵の日々は・・・読んでいて辛かったです。
少々、うちの母みたいにも思えました。
御姑さんに苦労させられ、最後の最後まで攻撃され・・・。
内容は違えど、我が家と通じるモノがあります。
それにしても武内・・・。
うちの父と通じるところがあり、笑ってしまいました。
もしかしたら、どこの家の父親もそんな部分があるのでしょうか。
そう考えると武内の心も、少しは理解出来るような・・・。
予想外のラストには・・・納得いきません。
「ええーっ!」と思わず叫んだほどです。
最後まで飽きさせない、怖い小説でありました。
タイトルは、読んでいく内に「ああ」・・・と。
そこが前から気になっていたので、スッキリです。

*自分用読書メモ*
*感想/10冊目
*読んだ期間/12日間
*読書日/2009年11月読了
*空いた時間、夜に読書
※感想アップが遅れていた分
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